20240720 コンポスト・堆肥をつくるということ

SDGs考
草むしりした雑草を野積みにするのもコンポスト作成の一方法だ

はじめに

前回コンポストの6月分を排出についての報告記事を書きました。で、ふと思ったんですが、いろいろとお金と時間を掛けてコンポスト・堆肥のことを試行錯誤して、いくつかの文献や関連雑誌を読んだり、考えたりしていますが、ハラの森の管理人である筆者が目指すコンポスト・堆肥づくりとは、どのようなコンポストなのだろうかと改めて考えたのです。農作物栽培などに有効な働きをする堆肥を作り上げるには、技量と知識の裏付けが必要で、そのためには時間と労力を多分に掛けることになります。そしてコンポストの作成において、そしてそのコンポストの利用について、流儀というか方法において正に様々です。で、作り上げた堆肥をどうする? 作物栽培で使う? と自問自答した筆者の答えは、現時点では、「使わない、要らない」です。

日々の生ごみをコンポストにする

生ごみをコンポストにしている人の一部には、SDGs(持続可能な成長)の考え方に共鳴して行っている方たちであるかもしれませんし、他方、家庭菜園をしていて、自らの菜園に利用するために堆肥をつくている方であるかもしれません。

ハラの森管理人・筆者は、どちらかといえば前者の考え方に近いですかね。ハラの森の植込の隙間にトマト 2 株ととキュウリ 1 株の苗を植えましたが、苗にストレスが掛かっているせいか、なかなか収穫に至るまでの作物が育たず、5 月すぎに植えてからこれまでにトマト中玉の 1 個のみです。手を掛けない栽培法を目指して 2 年目になりますが、その要諦が掴めていません。それはさておき、コンポストを栽培で使うということはありません。以前の記事で述べたように、1 か月ほどコンポスターでガラガラと回転させて分解を促進させたといっても、排出時には漬物の似た匂いが周囲に 2 〜 3 日滞留します。「完熟堆肥」と言われるコンポスト・堆肥は、無臭だそうです。漬物の匂いがあるということは、完熟から遠い存在であるということでしょう。
ただ日々の生ごみを週 1 前後の頻度で、容器コンポスターに投入して、回転させるのが重くなってくるのがだいたい 1 か月ほどで、そこで排出するというのが慣習として定着してきました。その排出物は、切株や庭の空いたスペースにドサッと広げるだけです。

左の一角にあるのが7月分の排出したコンポスト。細かくしてあるので、すでに目立たない。細かな白い破片は卵の殻。大きく見える白いのは、3ヶ月ほど前に出した未分解が甚だしいキッチンペーパーだ。細かくせず入れていた残骸が今も存続している。

未熟のコンポスト・堆肥を庭に捨て置くのは環境によろしい?

未熟のコンポスト・堆肥であってもよろしいと思ってます。雑草にとっては迷惑かもしれませんが、生ごみが減るのはもちろんのこと、燃えるごみの日にごみ出しすること自体が減りました。筆者の住む地域では、燃えるごみの回収日は週 2 回あります。大掃除などをしなければ、生ごみがないことで2週間〜3週間に1回のごみ出しで十分事足りるようになっています。微々たる量でしかありませんが、清掃局の方の負担を軽減させることができますし、焼却場でのエネルギー消費量も、道理で考えれば減るはずです。

ハラの森では 1 週間で 500 g程度の生ごみ量ですが、1ヶ月で約 2 kg になります。各世帯の生ごみがごみ収集に出されなければ、ごみ焼却のコスト、使用エネルギーの削減の大きな助けとなるはず、ということは読者の方もどこかで読み聞きしたことがあると思います。

そもそも、ハラの森でコンポスト活動を開始したのは、栃木・那須にある非電化工房で、回転式のコンポスターを作るというワークショップに参加したのがキッカケでした。このコンポスターは、生ごみを酸素と混合させることで好気性微生物の働きを活発にし、分解を促進させます。そして、極めつけの魅力は、地球温暖化を助長してしまうメタンガスを発しないという点です。ですから、未熟であっても、排出したコンポストは空いたスペースに放置して空気に曝しているのでメタンガスは発生しませんし、ごみ処理場での焼却エネルギーの削減にも貢献しているということですので、自分的には満足しております。

さいごに

今回はハラの森で行っているコンポスト活動を再考する機会にさせてもらいました。現時点では、農作物栽培のための完熟堆肥を目的とはしていないこと。ともかく、生ごみを未熟ながらも分解して自然に返していくことで、微力的でもメタンガスやCO2排出を減らす方向につながっていればいい、この点が重要であると確認できました。自己満足的でしょうか・・・?

意識高い系、と言って引かれてるかもしれませんが、コンポスト活動をお勧めします。自分の暮らしから出る生ごみから、自分の食生活を考える機会になりますし、ごみが分解されることを客観的に理解しようとすると、化学式的にどのように表現できるのか、と考える姿勢になってきます。お子さんといっしょにコンポスト活動をすると、意外に理系的考察のマインドが育まれる機会になるかもしれませんよ。こうしたことを期待して行うのはいかがかとは思いますが、コンポスト活動していて何気なく見ているだけでも、不思議なことにたくさん出くわすはずですから。ということで、今回はごのぐらいで。ごきげんよう。

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