再生可能エネルギーになるのは可能?

再生可能エネルギー考

五右衛門風呂がほしい

庭に高さ7m前後の柿の木が2本ありまして、太い枝を切り落として、枝ごとそのままにしていたのを細・中・太に切り分けるようにして、細分化しました。小分けにすると、薪として使いたくなりますね。現在夏の暑さが増していく時分なので、暖を取る気にはなりませんが、五右衛門風呂の風呂焚きはしたく思います。五右衛門風呂は身近にはありませんけど。

実は、五右衛門風呂を作ってみたく考えているのです。最近の若い人は、五右衛門風呂って知らないかも知れませんね。簡単に言ってしまうと、鉄でできた風呂釜を耐火レンガやコンクリートで固定した構造で、その風呂釜に水を張り、釜の下で薪を焚いて、水をお湯にするという次第です。浴槽の釜の内側にスノコのような板張りや板敷きを沈めます。風呂釜の鉄が下から熱せられて熱くなっているので、裸足で釜の底に触れると、「あちっち」となるからです。と書いているものの、筆者も、50も半ばを越していますが、これまでにこの風呂に巡り合うことはほとんどありませんでした。13歳の夏休みに、親戚宅を訪問した際に出合って、数回入ったのが最初で最後で、その後、いろんなところを旅をしましたが、出合いませんでした。ですから、20、30、40代の方であれば、尚更のこと、知らなくても不思議はありません。現在は主に、まず電気、そしてガス、石油を動力源としていますが、以前の戦前では、一般的な市民レベルでは、薪が主要な熱源でありました。

五右衛門風呂を作りたい理由

端的に、安心したいからです。ハラの森にあるのは、築50年以上の古い木造住宅ですが、風呂を沸かす時は、風呂の壁にあるスイッチを押下します。温度設定や湯量もこのマイコンでボタンを押すだけです。この風呂のシステムは平成10年前後に設備したものですから、読者の多くの方のお宅は、もっと精緻なマイコンであることと想像します。

ハラの森にある風呂を沸かすには、このマイコン経由でないと、ガス湯沸かし器に点火ができません。というわけで、停電になった際に風呂の湯を沸かせないわけです。もし、大地震が起きて停電が数日間続くということになると、ガスがあってもお風呂やお湯で皿洗いもできなくなります。ここは、プロパンガスなのですが、この場所が地震の被害がさほどでなくても、電気の供給が寸断されてしまえば、暖を取ることはしばらくの間は不可能となる。真冬の1月から2月中旬辺りで、こんな出来事が起きてしまったら大惨状となること必須です。寒がりなので、そんな事態に見舞われたら、まさに死活問題です。

薪に関する問題群

ハラの森では、木が多いわけですから、剪定で切り落とした枝を薪とすれば、五右衛門風呂の燃料を得られそうです。最近、再生可能エネルギーが話題に上りますよね。筆者は、日本の場合、「薪を始めとして木質エネルギーの開発を推進」したらどうだろうと考えているのです。

樹木や雑草は、日本のように雨が多く、湿度も高めで、温暖であることなどから、生育がいいことは容易に理解できます。皆様の周囲の環境を見回せば、雑草や灌木の部類が繁茂している場所がありませんか? 草刈り、剪定から出た葉屑や枝をゴミ収集車が回収してゴミの焼却所に運搬されています。こうしてゴミ扱いしないで、エネルギーとして使ってはいかが、と考えるのです。

が、しかし…

今回は、問題を薪についてに絞って考えてみます。

以前筆者は、ニュージーランドでホームステイしたことがあるのですが、そこのお宅で薪ストーブがあり、暖かさと、炎のゆらぎを眺めることで癒やされ、ほっこりしたことを覚えています。他の方の家やホステルでも薪ストーブや暖炉がある生活を目にしました。これを機に、いつか薪ストーブを持ちたいと憧れを持っていたのです。再生可能エネルギー的に考えても、よさそうだと思っていたのです。が、しかし…と、…その想いがペンディング状態になってしまいました。

え〜っ、そうなの?

まっすぐに薪ストーブを追い求めることをためらうようになった理由、それは次の記事を読んだことが始まりです。イギリスのガーディアン誌の記事です*1。ちなみに、筆者は英検1級を保持するほどの英語達人ではありませんが、イギリスのWeb版The Guardian をサブスクしてます。契機となっているのは、ニュージーランドのホストファミリーがニューススタンドで購入してまして、評価が高かったのを記憶していたことです。

記事の内容は、記事を書いた記者が、自身の家をリホームした際、暖房については、環境のことを考慮し化石燃料は選択肢から外し、薪を選んだのです。それが、薪として適格である倒木以外にも、薪が高価であることに便乗して乱伐傾向になっていること、喘息持ちの記者が薪ストーブの扉を開ける際に咳きがひどくなるように思えたこと、そしてストーブを止めると煙突から黒煙を排出していることなどから、薪ストーブを疑問視するようになりました。そんな折、仲間の記者の”薪ストーブの驚異的な害悪”とする記事で実態を知り、家の暖房をこれまでのストーブとガスシステムのものに戻し、使う頻度を減らして行うに至ったのでありました。ついに氏は、薪とペレット式のストーブは禁止されるべきだとまで主張します。

*1 My burning shame: I fitted my house with three wood-burning stoves, by George Monbiot;
https://www.theguardian.com/commentisfree/2022/dec/27/wood-burning-stove-environment-home-toxins

この記事にとどまらず、「薪ストーブ PM2.5」とググって見ると、日本でも、薪ストーブが物議を醸していることが判ります。北海道苫小牧市では、薪ストーブの設置について、禁止はしていないが、注意勧告をしています*2。

*2 https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/shizen/kankyohozen/kankyokanshi/makisuto-bu.html 

え〜っ、そうなの? ・・・・・・ と疑問が沸き起こります。とにもかくにも、調べてみなければなりませんね。本日は、このぐらいにしておきます。ごきげんよう。

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